LEVEL



「いや……いないと思います」
「そっか」
「…」
「どーしたの?」
「いや…古谷さんって年下もいけるんだ…って思って…」
「アタシが!?あははっ!!無い無い」
「えぇ;;」
「まぁ確かに見た目はタメとも見えるかもしれないけどさ…毎日年下相手にしてるから年上派なんだ」
「そーだったんですか……」

「キャー」
声がした方を見たら
岡田くんが亮介を抱っこしてぐるぐる回っていた。
「あはは」


アタシが見てすぐに岡田くんは止まって地面に座り込んだ。
「大丈夫?」
「気持ち悪ぃ…;;」
「お茶持ってこようか?」
「いやいいや。サンキュ;;」


「くしゅん」
「大丈夫亮介?」
「寒くなってきたから帰ろ?」
「岡田くんが気分良くなったらね」
「あ、いや大丈夫」
「ダメだよ」
「そーだよ。まだ気分悪い?」
「ブフッ」
「「???」」
「さすが姉弟。めちゃくちゃ似てる」
「そーかな?」
「激似」
「「えー?」」
そう言うと岡田くんは笑った。
「ってか顔も似てるよ。目とか」
「目?」
「2人とも大きい」
そうかな?



それから岡田くんの調子が良くなってから保育所を出た。




岡田くんと初めて会ったとき、かっこいいけど怖い人だと思った。
でも岡田くんは怖いんじゃなくて自分の意見を言えてる凄い人。
優しい人だと思った。
今日は楽しい1日だった…。







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