幸せのかたち
帰る時間になったので、
俺はソファから立った。
「待って、もう帰っちゃうの?」
めぐが呼び止めた。
「うん。元々日帰りの予定だし。」
「そうなんだ…
せっかく会えたのに、
寂しいな。」
「めぐ…」
「なんてね。ちょっと待ってね。
住所とか書くから。」
めぐは電話の所まで走ると、
メモを持って来て書き始めた。
「今度こそ、手紙頂戴ね。
待ってるから。」
「解ってる。」
「じゃあ、また帰って
これたら来てね。」
「あぁ…出来たらな。」
微妙な約束をしてしまった。
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