貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~
 フアールでならば絶対に身につけられないレスティライトカラーだ。厳密に言えばこちらのほうがフアールで見るものよりもずっと濃淡が鮮やかで美しい。

「ええ、そうです。エスタレイクでは非常に珍しいものになりますね。毛織物であれば自前のものを用意できますが、絹を生む虫はこちらに生息していないんです」

「そうよね、この寒さだもの」

 自前と言ったように、獣人たちは獣の姿をとった時に自身の毛を刈るらしい。

 人間の姿で生活するならばその必要はないが、獣の姿で生まれた彼らとしては落ち着かないのだった。

 その話を聞いた時、ナディアは『髪や爪を切るようなものかしらね』と納得した。

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