政略夫婦は念願の初夜に愛を確かめる〜極上御曹司の秘めた独占欲〜
「こちらこそ。お互いに利益を生み出せる仕事にしよう」
「ええ、よろしく」
早苗が代表を務める大手脱毛サロン、プリリュが始めるリラクゼーションサロンとの業務提携を本格的に進めることになった。
ビジネスとはいえ、相手が早苗だということに茉莉花が不安を感じるのではないかと気がかりで、事前に今回の件は相談した。
もしも茉莉花の顔が少しでも曇ったのなら、この話はなかったことにしてもらうと躊躇いなく思っていたからだ。
しかし、茉莉花の反応は意外なものだった。
表情を曇らせるどころか、パッと明るい顔を見せ「いいじゃないですか!」と賛成したのだ。
思いもよらない反応に面食らった部分もあったが、茉莉花がいいというなら話を進めようと自分の中で決定できた。
楽しみにしているとも言ってくれていたから、いい結果を出していきたい。
「こちらとしては、うちでしか受けられない何か特別なメニューとかサービスの提供を求める」
「もちろんそのつもりよ。あのRENJYOでやらせてもらえるんだもの。シナジー効果を生み出したいわ」
互いの求める理想と条件を出し合い、実現にむけた具体的なビジョンを詰めていく。
初回の話し合いは予想以上に有意義な時間となった。