[短編]大好きな幼なじみに突然キスされて。
「そんなの、聞いてないし。興味もないから」


「ああ、わかってる。でも……」


「どうだっていい」


「俺、琴美にだけは誤解されたくないから」


「……あ、そ、そっか。ふーん」


どうでもいいみたいに返事をしたけれど。


胸の奥がうずいて顔が熱い。


この時、ナオに手を握られていたことにようやく気がついた。


「わっ」


なになに、これ。


一体、どういう状況なの?


焦ったあたしはあろうことかその手を咄嗟にふりほどいてしまった。


「わかった……から」


うつむいて小さくそう言うのが精一杯。 


「……うん」


「わかったならいい」


ナオの安堵したようなため息をすぐ横で感じた。
< 27 / 42 >

この作品をシェア

pagetop