国際弁護士はママとベビーに最愛を誓う~婚姻解消するはずが、旦那様の独占欲で囲われました~
「玲菜。そんなに気持ちいい?」
しがみついて、「もっと」と細くつぶやいた。
夜が明けてしまうのが怖い。離れたくない。でももうタイムリミットの宣告を待っているのが耐えられない。
朝になったら、すべて終わりにするから。
今夜は私を愛して、久嗣──。
午前五時。
朝日が昇るのはまだ少し先だが、久嗣は出張の疲れが出たのか眠りについた。素肌の私の隣で目を閉じ、こちらを向いてかすかに肩や背中を上下させている。
彼の上品な寝息を聞くのも最後になるのかもしれないと思うと、こうして聞いていたくなった。
久嗣は七時には会社へ出張報告をするため家を出ることになっている。離婚を切り出すなら仕事から帰って来てからだ。
私は練習しなければと思い、体を起こしてワンピースのキャミソールだけを身に付け、彼の頬に触れた。滑らかで冷たい。陶器のようだ。私のものではない。私のものになったことなど一度もなかった。
「……りこん、しよっか……」