クールなあおくんに近づきたい!〜あと10センチ、きみに届け〜
「えっと……今日の放課後、話したいことがあるから図書室に来てくれないかな…?」

顔を赤らめて、少し緊張した様子の小さな声を出す、苗村里穂。


「…うん。わかった。」

「っ…、じゃあ、放課後待ってるね…!」


顔に嬉しさを滲ませて、苗村里穂は廊下の小野田の元へと帰っていく。



「おっ…おい、チカ…!い、今のって!今のって!!」

俺の横で小さくなって気配を消していた田沼が、目を白黒させて俺の肩を揺らす。

「多分告白だな」

「た!多分て!なんでそんな冷静なんだよ、今の苗村さんだろ!?寧々ちゃんに次ぐクラスのマドンナじゃねーか!!どうすんの!?」

「んー…」

俺は苗村里穂のスタイルの良さを熱く語り始める田沼を尻目に、

ポツポツと腕に出た湿疹を触った。






…神様

あんたの望みって、何?


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