クールなあおくんに近づきたい!〜あと10センチ、きみに届け〜
「…あ、やば。そろそろバイト行かなきゃ。」

逢和君が教室の時計を見て言った。

…そっか。

これでおしまいかぁ。

寂しい。寂しいなぁ。

私は残念な気持ちを悟られないように笑顔で頷いて、教室の前の方に移動して逢和君の通り道を作る。

「…」

そんな私に、逢和君は少し見下ろすような角度で、少し怒ってるようにも見える無表情を向ける。

「…そんなしょんぼりされるとバイトサボりたくなっちゃうんだけど。」

「!」
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