クールなあおくんに近づきたい!〜あと10センチ、きみに届け〜
否定しない逢和君に、私の顔には熱が集中していく。

そんな私に花乃ちゃんが「あーはいはい」と変な相槌を打った。

ンン、と咳払いしたカベ君が、逢和君の手首を掴んですっかり晴れた空に高々と掲げた。

「よーし、じゃあ委員会メンバーはこの4人でけってーい!」

花乃ちゃんが真似して私の手首を挙げさせて、「いぇあー」と気怠い合いの手を入れる。

「だからなんでカベが仕切るんだよ!」

「まーまー委員長。テキライージー。」

怒る逢和君と楽しそうなカベ君をぼんやり眺めながら思う。

「…」

なんか、楽しいな?



そうして

6月の束の間の晴れ空の下

逢和君のちょっと不服な視線と共に、

寧々アレルギー対策委員会は元気にスタートを切った。
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