朝、目が覚めたら意地悪なアイツと一緒のベッドで寝ていた件について
……勘違いして後から傷付くの嫌だから想像しない様にしてたけど、もしかして俺の事好きになってくれてるんじゃないか?
認めてはくれないけど…
そう考えると嬉しくなってきた。
あんな分かりやすいくらい哲哉に恋してるって感じだったのに、琴音は今哲哉の事よりも俺の事を考えてる自信はある。
「…それは琴音も俺とキスしたいと思ってるって思っていいのか?」
すると、琴音は恥ずかしそうに俯いた。
「……嫌……じゃないっていうか……嵐といちゃいちゃするの……好きかも…?」
「それ……もう俺の事好きじゃね?」
「違っ…あれ!?ちょっと自分でも何言ってるのかわかんなくなってきちゃった!」
「じゃあ俺の身体目当て!?」
「違うっ!」
琴音に受け入れて貰えるのは嬉しいけど……何となくこの感じだと俺が止めないと琴音は俺が求めるがまま受け入れそうでわざとおちゃらけて見せた。
やはり一線越えてしまったかもしれない事がキッカケなのに今日手を出すわけにはいかない…
だから琴音の拒否を待つのではなくて、いくら琴音が可愛くても自分で誠実を保とう…
「…まぁ、クラスは分かれたとはいえまだ新学期初日だしな?一学期終わっても付き合いたいって思ってもらえるように頑張るよ。そうだ、風呂!先入って来いよ、俺のだけどTシャツとスウェット貸す」
「…あ、ありがとう!もう捨てる様なのでいいからね!?」
そう言って立ち上がり、琴音のパジャマに出来そうな服を取りに行った。