びっ…chiちゃん!!!



rion side


「ただいまー」

「「お邪魔します」」

父ちゃんと母ちゃんはまだ仕事。

「おかえりー…っ!」

奏音は桃真に気付くと走って部屋に行ってしまった。

「待って!奏音、聞いて…」

俺は奏音の部屋の扉に優しく触れる。

「帰って貰って!」

「奏音!」

「帰って!帰って!!帰ってよ…」

震える奏音の声。

「ごめん…」

奏音に泣かれると俺は何も出来なくなってしまう。

ほんとは俺が救い出したいのに。

「ごめん…」
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