あなたを愛しても良いですか。
私は自分の部屋のドアを開けると、飛び込むようにしてベッドにうつ伏せに倒れ込んだ。
真一の言葉が、頭の中で何度も響いている。
いくら私が嫌がったとしても、それは許されない事だろう。
出来ることなら、このままどこかに逃げてしまいたい。
すると、なぜか頭の中には悠太の顔が浮かんできた。
…悠太…助けて…
どこかに私を連れ去って欲しい…
叶わぬ夢が頭の中をぐるぐると回り出し、自然と涙が溢れて来る。
とうとうその夜は、殆ど眠れないままに朝を迎えてしまったのだ。