だめんずばんざい





ダメだ…流されてしまった…でもガクトが可愛く小首を傾げるのが悪い。

早炊きする必要のなかったご飯に菜飯ふりかけをバサバサ入れて混ぜ混ぜしながら

「ヤバいね…ハマる…」

これまでの彼よりもハマる予感に少し緊張した。緊張を振り払うようにコロコロとおにぎりを握っていく。やっぱり一緒に暮らすのと互いに行き来するのとでは全然違うんだね…そう思った時、お風呂の扉が開く音がして、すぐにガクトの姿が見えた。

「もう少し拭いてからでないと…」

私がそう言った時にはすでに彼の手におにぎりがあり

「いただきます、カオルちゃん」

彼はバスタオルを首にぶら下げ立ったままおにぎりを食べる。

「あー生き返った」
「ガクトのせいでこんな時間になったんだよ?」
「そうだね。でもカオルちゃん…昨日よりさらに今日の方が…」

そこまで言った彼の口に握っていたおにぎりを突っ込んだ。

「プッ…ッハー…窒息死するところだ…どうせならキスで塞いでよ」
「一日中その話ばかりするなら話さない」
「やややややや、やです。ごめん…夜だけに…寝起きもかも…気をつける」
「とりあえず…その言葉の説得力が無くなるから…コレ…真っ裸はやめようか?」

おにぎりの手を水で洗い、ガクトの首のバスタオルで拭くと彼の聳え立つモノをその冷たい手で握ってみた。

「っ…縮んだ…」
「パンツ履きやすいでしょ?」
「ご協力ありがと…そんなカオルちゃんも好き」

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