だめんずばんざい






私は先にうがいをすると、コップに新しい水を入れてガクトに渡す。彼は私に歯ブラシを渡してからコップを受け取りぐちゅぐちゅとうがいをする。彼の片手は私のTシャツの中で動き回っているのだから。

私が彼の歯ブラシを洗って私の歯ブラシの隣に立ててから、軽くコップを洗う間にはガクトの両手が私の胸を捕らえている。そして私のお尻に熱いモノを擦りつけながら

「カオルちゃん…どこでやろうか…ここ?」
「はっ?普通にベッドでいいでしょ?」
「そう?残念…」
「残念?意味不明だね…」
「いみふ上等…チュッ…」
「さらに意味わかんない」

私のTシャツをバサッと脱がせると、それをもちろん足元に落とす。背中にチュッ…チュッとキスしながら私を裸にした彼は自分も唯一身に付けていたパンツを脱ぎ捨て…そう、レスラーがリングアナウンサーに名前を呼ばれた時のようにポーンとパンツを洗面所の端へ放り投げたのだ。

「ん?何、笑ったの?カオルちゃん?」
「ガクトのパンツポーンが試合開始みたいでおかしいなって…ふふっ」
「いつも俺が負ける試合ね」

彼はそう言いながら私を抱き上げると

「試合前からカオルちゃんにメロメロ」

と顔中にチュッ…チュッ…チュッとキスしながら歩く。

「私の不戦勝ってことにしてもいいよ?」
「戦わずに尻尾巻いて逃げないよ」
「ガクトの尻尾は前についてるんだね」
「そう…カオルちゃんの中で尻尾振るよ」
「ブンブン?」
「そうだなぁ…どんな風に振ろうか…?」

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