経理部の女王様が落ちた先には
「今日もありがとうございます。」



いつもの秘書の男性が、わたしに優しく笑い掛ける。



「・・・今日は、少し疲れましたか?」



そんなことを言われてしまい、わたしは慌てて首を振る。



オフィスビルを出て、またあの喫茶店に入った。
コーヒーと軽食を端に寄せ、資格取得の為の本とノート、筆箱を取り出す。



そして・・・



数字を、見る。



何度も・・・



何度も・・・



何度見ても、数字はただの数字で。



なんとか向き合ってきた数字も、今では怖い何者かになってしまった。



今、わたしは経理部の“経理”を全て1人でやっている。
先輩達は4人で総務をやり、部長はジッと静かに座り、わたしが出した物を確認することもない。



1人で背負うには、重すぎる数字の重み。



そんな重い数字が、今ではただ、苦しい。




落ちる・・・



落ちる・・・




数字の重みが私の背中の上で膨らみ続け・・・




落ちてしまう・・・




落ちて、しまう・・・





その、時・・・







「ここ、いい?」





と・・・。
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