経理部の女王様が落ちた先には
そう告げて、椅子に座ったままわたしを見上げるこの人に、笑いかける。




大好きでした。




ずっと・・・




それは、たぶん、出会った時から・・・





ずっと、ずっと、大好きでした・・・。






わたしの心の中を満たす、この騎士のような人からもらった沢山のもの・・・。





それを胸に、明日からは1人で進んでいく・・・。





最後にまた深くお辞儀をして・・・





去っていく・・・。






歩き出そうとした、その時・・・






わたしの腕を少し強引に引いたと思ったら・・・





この人の胸の中・・・。






鋭い騎士のような目、そこに火傷をしてしまいそうなくらい熱い、熱が・・・
そんな目で、名前も知らないこの人が、わたしを見下ろす。





「うちの会社に、おいで。」






そう言ったこの人からは、少しだけ香るタバコの匂いがした・・・。
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