経理部の女王様が落ちた先には
「・・・座って?」



そう言って、またわたしをこの人の右隣に座らせる。
座ったわたしを確認したら、鞄の中を少しだけ探し・・・



「これ、うちの会社のパンフレット。」



そのパンフレットの会社を見て、わたしは息を呑んだ。



それは、わたしがよく契約書を届けている、このカウンター席の窓からよく見える・・・



あの、素敵な会社・・・。



「どう?来る?」



「・・・求人、出ていましたっけ?」



「経理部、産休明けに戻る予定の人が戻れないことになった。
3月末で、その人の代理で来てもらってた派遣2人の契約も終わる。
今、急いで求人かけようとしてる所。」



「そう・・・ですか。」



窓から、あの素敵な会社を見る。
あんなに大きな会社の経理部、わたしに務まるのか・・・。
それに・・・窓ガラスに写る自分のキツイ顔を見る。



「なにが、不安?」



この人は、いつも遠慮することなくストレートに聞いてくる。
それに、いつも笑ってしまう。



「わたしに、こんな大きな会社の経理部が務まるのか・・・。
あと、沢山の人がいる中、こんなわたしに人間関係が上手く築けるのか・・・。」



そして、右隣にいるこの人を見上げる。



「貴方には、絶対に迷惑を掛けたくありません。」
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