咲き誇れ、麗しい華。
第4章

カウントダウンは突然に

「「いってきまーす」」

「いってらっしゃい」



新年最初の登校日。エプロン姿の母に見送られ、兄と2人で家を出た。



「いよいよ3学期かぁ〜。こないだ夏休みが終わったと思ったら、もう1月って。制服着れるのもあと2ヶ月弱か」

「高校は卒業式早いんだっけ。登校はあと何回くらいなの?」

「うーん、テストが終わるまでは毎日登校だから……20? でも入試の日は休みになるから、もうちょい少ないかも」

「そうなんだ。じゃあたくさん着ないとね!」

「おぅ。身分証明書が切れるまで着まくるよ」



制服トークを繰り広げながら学校へ足を運ぶ。


高校卒業間近の兄の首には、お正月の割引セールで購入した濃い緑色のネックウォーマー。

対する私は、クリスマスプレゼントでもらった、赤チェック柄のストール。


パーティーの後、1度洗濯して膝掛けとして使っていたんだけど……結局、外で使うことに。


やっぱりどんな物であれ、自分がプレゼントした物を使っていたら嬉しいし。寒い日が続く中、少しでも笑顔になれたらなぁって。

制服だから、あまり可愛らしさは出せないかもだけど……。
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