咲き誇れ、麗しい華。
名乗ったそばから下の名前で呼ばれ、勢いよく顔を上げた。


いきなり麗華ちゃん呼び!?

紳士な王子様かと思ってたけど、もしかして中身はチャラい系だった……!?



「……あっ、ごめん!」



目を丸くしたまま固まっていると、ハッと気づいた彼が慌てた様子で口を開いた。



「その、変な意味は全然なくて。俺が普段、下の名前で呼ばれてるから、流れでつい……」

「そうなんですか?」

「うん。同じ名字の人もいるから、間違われないようにって。みんなにお願いしてるんだ」



話によると、どうやら『ユウキ』は下の名前らしい。


余裕たっぷりの王子様かと思いきや、意外にも慌てん坊さん?

あと、さっき一人称僕だったのに、俺になってるし。こっちが素っぽい。



「本当にごめんね。安心していいよなんて言ったくせに怖がらせて」

「大丈夫ですよ! 男子からあだ名で呼ばれることが多いのでビックリしただけです。好きに呼んでください」

「そう……?」
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