政略結婚ですが、不動産王に底なしの愛で甘やかされています
 予定通り最寄りのショッピングモールに寄って、ペット用品とその他の必要なものを買い揃えた。

 料理をまったくしない俺の家には必要最低限のものすらないらしく、調理器具から食材までひと通り購入するととんでもない荷物になったがそれもまた新鮮で楽しかった。

 今夜はレストランで食事をしようと内緒で予定していたのだが、『もう何ヶ月も外食で済ませている』と何気なくこぼした言葉に恵茉が過剰反応し、手料理を作ると言いだして。

 恵茉を喜ばせるつもりだったのに、俺がもてなされることになってしまった。

 マンションに戻って購入したものを整理すると、恵茉はすぐにキッチンに立つ。

「なにを作るんだ?」

 花柄のエプロンをつけた恵茉の背後から鍋の中を覗き込む。

 互いに好き嫌いはないのでメニューは任せている。
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