消えた未来の片隅で
序章
<願い>

真っ白な白衣に真っ白な肌。
クールでかっこよくて何より優しい人。
私の憧れの人。

ごめんなさい。
あなたを頼ってしまって。
あなたを求めてしまって。
あなたの中で生き続けたいと思ってしまって。

私は最低な人間だ。
優しい人間ばかり傷つけてしまう。
優しい人は可哀想だ。
私みたいな弱い人間に依存されて、寄生されて。

突き放したい。
でも、突き放せない。
あなただけは。
あなただけはそばにいて欲しいと願ってしまう。

神様、お願いです。
少しだけ、少しだけ、私に幸せな時間をください。
こんな私を許してください。
< 1 / 36 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop