スクールアイドル防衛隊〜通行人A子と弱虫王子〜
「ねえ、英子ちゃん、さっきはごめんね? 仕事で疲れていて、うまく気が回らなかったんだ。俺は・・・知ってるかもしれないけど、花菱 圭祐、俳優をやってる。よろしくね。」
花菱先輩のお兄さんは、私の隣の席に座って、聞き心地の良い声に甘い瞳を乗せながら言ってきた。
その様子に、私の背筋にゾワゾワゾワァッと何かが走って、小さく肩が跳ねる。
うっ、なんだかこの人、やっぱり苦手かもしれない。
なんというか、本当に甘いんだ。
テレビ越しで見てる時とは全く違う。
態度の一つ一つが、私に好意を持ってるって勘違いしそうになるほどに甘いの。
甘すぎて、胸焼けをしてしまうくらい。
さっきの態度からして、好意なんてあるわけないって分かってるから、何考えてるのか分からなくて、より怖いし。
「よ、よろしくお願いします。」
若干引き気味にそう言えば、お兄さんはニコッと笑った。
爽やかだけど、周りにクチナシの花が咲いたような華やかな笑顔だった。
「ミツキの後輩ってことは新入生だよね。懐かしいなぁ、俺も花学出身なんだよ。一昨年高等部を卒業したんだ。」
一昨年ってことは・・・この人、まだ20歳くらいなんだ。
思ってた以上に若くてビックリする。
「そうだ、学校でミツキはうまくやってる? ・・・って、君は分かんないか。入学したばかりだもんね。
それで・・・答えたくなかったら答えなくていいんだけど、英子ちゃんとミツキはどこで知り合ったの?
やっぱり、共通点が分からないから気になっちゃうんだ。」
お兄さんは若干目を細めて聞いてきた。
う、これは・・・言ってもいいのかな。
というか、どう言えばいいんだろう。
私は風紀委員ではないし、相談されたって言われたら、相談の内容何? って話になっちゃうし・・・。
「あの、風紀委員関係でちょっと・・・。」
「あぁ、風紀委員なんだ! ミツキはいつも風紀委員にお世話になっているからね。」
お兄さんは人の良さそうな笑顔を浮かべた。
私が風紀委員って勘違いされちゃってるけど、とりあえず今は便利だからそういうことにしとこう。
先生も、言ってたし。
・・・あれ、なんだかちょっとそれは癪に障るな。
「風紀委員、俺も昔はお世話になったよ。今でもやってる? スクールアイドルの護衛ってやつ。」
「やってますよ。」
「そっかそっか。じゃあミツキも安心だね。」
今弟さん、ストーカー被害にあってますけどね・・・。
そんな言葉は飲み込んで、私は小さく頷いた。
花菱先輩のお兄さんは、私の隣の席に座って、聞き心地の良い声に甘い瞳を乗せながら言ってきた。
その様子に、私の背筋にゾワゾワゾワァッと何かが走って、小さく肩が跳ねる。
うっ、なんだかこの人、やっぱり苦手かもしれない。
なんというか、本当に甘いんだ。
テレビ越しで見てる時とは全く違う。
態度の一つ一つが、私に好意を持ってるって勘違いしそうになるほどに甘いの。
甘すぎて、胸焼けをしてしまうくらい。
さっきの態度からして、好意なんてあるわけないって分かってるから、何考えてるのか分からなくて、より怖いし。
「よ、よろしくお願いします。」
若干引き気味にそう言えば、お兄さんはニコッと笑った。
爽やかだけど、周りにクチナシの花が咲いたような華やかな笑顔だった。
「ミツキの後輩ってことは新入生だよね。懐かしいなぁ、俺も花学出身なんだよ。一昨年高等部を卒業したんだ。」
一昨年ってことは・・・この人、まだ20歳くらいなんだ。
思ってた以上に若くてビックリする。
「そうだ、学校でミツキはうまくやってる? ・・・って、君は分かんないか。入学したばかりだもんね。
それで・・・答えたくなかったら答えなくていいんだけど、英子ちゃんとミツキはどこで知り合ったの?
やっぱり、共通点が分からないから気になっちゃうんだ。」
お兄さんは若干目を細めて聞いてきた。
う、これは・・・言ってもいいのかな。
というか、どう言えばいいんだろう。
私は風紀委員ではないし、相談されたって言われたら、相談の内容何? って話になっちゃうし・・・。
「あの、風紀委員関係でちょっと・・・。」
「あぁ、風紀委員なんだ! ミツキはいつも風紀委員にお世話になっているからね。」
お兄さんは人の良さそうな笑顔を浮かべた。
私が風紀委員って勘違いされちゃってるけど、とりあえず今は便利だからそういうことにしとこう。
先生も、言ってたし。
・・・あれ、なんだかちょっとそれは癪に障るな。
「風紀委員、俺も昔はお世話になったよ。今でもやってる? スクールアイドルの護衛ってやつ。」
「やってますよ。」
「そっかそっか。じゃあミツキも安心だね。」
今弟さん、ストーカー被害にあってますけどね・・・。
そんな言葉は飲み込んで、私は小さく頷いた。