夜明けの天使たち
夏川さんは驚いたように私を見ていたが

「そうですね、そうしましょう」

そう言って、笑顔を見せてくれた。

「あ…じゃあ。まず敬語やめましょ?」

「はい。いや…うん、わかった」

「夏川さんのプライバシーに土足で踏み込むことはしないけど、私は何を聞かれても構わない。変に気を遣われると、お互いつらい気がするし」

「そうだね。僕も何を聞かれても構わないよ」

私たちは、リビングの小さなテーブルで向かい合った。
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