夜明けの天使たち
これまで、恋など知らずに生きてきたけれど…もしかすると、レイくんへの想いは恋なのかもしれない。

誰かを必要とし、必要とされることに幸せを感じるなど、初めてのことだ。

しかし、もしこれがただの人恋しさや依存だったら…と思うと、やはり簡単に想いを言葉にすることなど出来やしない。

レイくんは、どこまでも真面目で誠実な人だから。

もし迂闊なことを言えば、とても悩ませてしまうことも目に見えている。

そんなことになるなら、現状維持の方がまだマシだろう。

ひとりでウダウダ悩んで、まわり道をしているような気分だ。

それこそ、今こうして遠回りしている散歩の如く…。
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