夜明けの天使たち
そんなこと言わないで…切り出しにくくなるじゃない。

「…でも、これからはひとりでも大丈夫だよね。レイくんなら、必ずやり遂げることが出来るって信じてる」

レイくんの目を見ずに、そっと呟いた。

「アキラさん…何を言ってるの?」

「レイくん」

私は、今度はちゃんと彼の目を見つめた。

「感謝したいのは、私のほうだよ。この数ヶ月、本当に楽しかった」

「アキラさん…?」

「でも…私は、もうそろそろ出て行かなきゃね。あくまで、かりそめの同居の筈だったでしょう」
< 48 / 57 >

この作品をシェア

pagetop