夜明けの天使たち
「なんで…?」

私は、わけがわからず問う。

「私なんて、レイくんとはまるで釣り合わないような女だよ?それなのに、どうしてそんな風に思ってくれるの?」

「釣り合わないって思ってたのは、僕のほうだよ。こんな天使みたいに優しくて綺麗な人が、いつも一緒に居てくれるなんて…夢でも見てるのかと何度思ったか。でも僕は、たとえ釣り合わなくても、アキラさんのことだけは諦めたくはなかった。もし、僕のことが嫌いなら、無理に引き留めることは出来ないけど…そうじゃないなら、これからもずっと傍に居て欲しい。こんな気持ち、初めてなんだ…」

その時、私の手に温かい雫が落ちてきた。
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