いちごみたいに甘酸っぱい君のアイ 〜序章〜
怜「紗綾ちゃん…。」
久遠「紗綾…。」
天根「紗綾ちゃん…。」
渡り廊下へと消えていった紗綾さんを力なく呼ぶ三人をみて更に心がキュッと締め付けられた。
本当に大切だった。
だからこそ、紗綾さんに対しては何でもした。
幸せを感じられるように。
でも、紗綾さんに幸せを教えられるのは…陽雅だけだった。
紗綾さんが今でもつけているハート型の、宝石が埋め込まれたネックレス。
あれは、はるか昔、紗綾さんが雪峰に入る前に、
陽雅が俺と町中を歩いてたときに、アクセサリーショップで見ていたものだ。
そして、こう会話を交わしていた。