禁じられた恋はその胸にあふれだす
「いいんだ。」

悠真君は、寂しそうに笑った。

「俺、過去はどうでもいいよ。一花と一緒に暮らせたら。」

何故か、胸が痛くなった。

私が、悠真君の邪魔をしているみたいで。


それから数日後。

警察官の同級生から、電話が入った。

「この前、捜索願だされているかもって人、大崎悠真さんでいいんだよな。」

「うん。」

「大崎悠真さんを訪ねてきている人がいるんだよ。」

「誰⁉どんな人⁉」

「女の人。家族だって言ってる。」


家族!!

もしかして、姉弟?

ううん、お母さんかもしれない。


私は急いで悠真君にそれを知らせて、警察署に行った。

そこには、思ったよりも若い女性がいた。

「悠真?」

その人は悠真君を見て、泣きそうになっていた。
< 20 / 60 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop