禁断溺愛〜政略花嫁は悪魔に純潔を甘く奪われ愛を宿す〜
彼が喜んでいる様子に、打ち明けてよかった、と私は無意識に詰めていた息を吐いて安堵する。
彼の隣に座った私を、棗さんは愛情に満ちた眼差しで見つめると、突然膝の裏に腕を伸ばして私を抱き上げ、ソファから立ち上がった。

「きゃっ、棗さん!」
「事件が収束してから言おうと思っていたんだが」

彼はそう前置きすると、真剣な表情で私の瞳を覗き込む。

「俺と結婚してほしい。あなたもお腹の子も幸せにすると誓う。潜入捜査が終わるまで待たせてしまうことになるが……必ず、迎えに行くから」
「は、い。棗さんだけをずっと、待っていますから」

涙で潤んだ声で答えた私は「約束です」と私から棗さんの唇に口づける。
すると彼はとろりと甘く微笑んで、私を支えていない方の手で私の左手を掬って、薬指の付け根を吸う。

「ひゃあ」
「俺は婚約指輪が贈れないから、今はこれで」

そう言って悪戯っぽく舌を這わされたそこには、永遠を誓う花が咲いていた。
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