せんせい あのね、

ありがとう











その日、俺は少しだけ期待していた。


真面目で律儀な彼女は、俺の出した宿題をやってくると思っていたから。




しかし、俺の考えは見事にはずれた。




(…つーか、
 授業終わっちまったよ)



少女からは、お祝いの言葉ひとつなかった。




なんていうか…




さすがだ…

やはり彼女は考えがよめない。





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