魔法の恋の行方・シリーズ6・魔女の初恋(レリアとサリナス)

れリアの案内・魔女の碑文


荷馬車は美しい新緑のアーチを
抜けて、ゆっくりと進む。
サリナスは、大きく深呼吸した。

「やはり、空気が違うな。
緑の香りがする。」

「サリィ、ここ、気に入ってくれた?」

「ああ、海も山もある。料理もいい」

それでも、この地域の特性とまでは、いかないだろう。

この程度では、珍しいとは言えない。
サリナスは、経営者目線で考えていた。

隣には、飛んだり跳ねたりする、可愛らしい子猫がいる。
1日を過ごすには、楽しい。

「じゃぁ、ご案内しますね」
レリアは、えっへんと咳払いの
真似をして

「私たちが学校で歴史、郷土史を習う時に、
まず教えられる事は」
馬のたずなを離して、手を広げた。

「ここは、昔、
魔女の国だってこと!!」

「ほうっ、魔女の国?」
レリアは先生役がうれしいのか、

「サリィに魔女の国をご案内しますぅ!!」

「それは素敵だな!」
サリナスは微笑んだ。

おとぎ話、童話・・・
昔話で聞いたことがあったが・・
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