魔法の恋の行方・シリーズ6・魔女の初恋(レリアとサリナス)

魔女裁判・異端審問

<異端審問・魔女裁判>

体は、泥に埋もれているように、重い。
サリナスの意識は、
ぼんやりとだが、戻って来た。

時折、くぐもっているが、
声が聞こえる。
目を開けたかったが、
目隠しをされていたままだった。
手は縛られていなかった。

「はぁ・・
それでどこまでしたんだ?」

詰問調のしゃがれ声だ。

「ううう・・キス」
レリアの声だろう。

「舌を入れたのかっ?」
ああ、何とストレートな表現か・・
サリナスは、ムムムと思いながらも、聞いていた。

しばらく沈黙・・・
たぶん、レリアはうなずいているのだろう。
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