魔法の恋の行方・シリーズ6・魔女の初恋(レリアとサリナス)
「それでっ、その先は?!」
「まだ、してないよっ!
そこまでだって」
レリアが、必死に言い張っている。
「よさげな男を、捕まえて来いとは言ったが、
お前には、年上すぎるだろう。
もっと若い奴にしておけばいいのに」
しゃがれ声は、吠えて、
周囲の空気を震わせている。
ドラゴンが、
レリアを問い詰めているのだ。
そう思うのも当然だ。
年の差が14もある。
サリナスはやりとりを聞いて、
複雑な想いだった。
ドラゴンは、若い男がいいのか・・
「このお方は、アーカイブの人だろう。
ケイレブさんの知り合いなら、
ユリア様にまず来てもらおう。」
別の男が言った。
聞き覚えがある。
黒猫亭の主人の声だ。
サリナスはまた、闇に落ちた。