9度目の人生、聖女を辞めようと思うので敵国皇帝に抱かれます

――『おかしい? 君が?』
――『大丈夫だよ。すごくかわいい』
――『これで僕も君とおそろいだ。だから怖がらないで』

遠い昔の記憶が、霞になって、跡形もなく消えて行く。

セシリアは、気が遠くなるほどの長い歳月を経て、初恋の思い出にようやく蓋をしたのだった。
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