嫉妬のキス
「お酒飲んだでしょう?君って真面目そうな顔して悪い子だね。飲み会楽しかった?」

 いたずらっぽい笑みを浮かべ、ペロリと舌なめずりをした。

私の答えを待たずに再び唇をふさいでくる。

彼の舌が私の舌をとらえ、激しく絡む。

アルコールが回っているせいか、ほろよいの頭にこれはきつい。

腰の力が抜け、立っていられなくなって自分の体を彼の体に預けた。

意外にも厚い胸板にびっくりする。ぴたりと隙間なく体がくっつく。

細身ながら腹筋の凹凸がたくましい…と思ったり。

 呼吸がどんどん荒くなっていき、頭がぼーっとし始めたところで唇が離れ、彼がぎゅうっと私を抱きしめてきた。

「く、苦しいよ…。なんか、今日激しすぎ…」

「男の先輩に手出されてないかって心配してた」

「ないよ、そんなこと。それを言うなら純くんの方が心配」

「何がだよ」
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