The Very Mary X'mas 《『出逢いがしらに恋をして』 番外編その2》
 部屋は34階のシーサイドビューのスイーツ。

 大きなガラス窓から、ライトアップされたお台場やレインボーブリッジが一望できる最高のロケーション。

 リビングには、わたしの背丈より高いクリスマスツリーが飾られていて、まるで外国の家を訪れたよう。

 部屋について5分ほどしたとき、チャイムの音が。
 扉を開けると、ボーイさんがケーキと紅茶を運んできた。

 小さなブッシュ・ド・ノエル。
 チョコレートのスポンジにキャラメル味のクリームがかかっている。
 見るからに美味しそう。

「ジュリオさん、魔法使いみたい。今まさにケーキが食べたいって思ってたところ」

 彼はケーキを切り分けながら、にっこり微笑んだ。

「やっぱりクリスマスにはケーキがないとね」
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