The Very Mary X'mas 《『出逢いがしらに恋をして』 番外編その2》
「いただきまーす」

 この、最初にフォークを入れる瞬間が一番好き。
 どんな味なのかなって想像しながら。

「ん、美味しいっ!」
 もう頬っぺたが落ちそう。
 このスポンジもクリームも本当に美味しくて、ぺろりと食べてしまった。


 ジュリオさんはケーキも食べずに、わたしを嬉しそうに眺めている。
「ひよりのその蕩けそうな顔、最高のクリスマスプレゼントだな」

「あ、プレゼントといえば……」
 わたしはカバンからラッピングされたケースを取りだした。

「気に入ってもらえるか、わかんないですけど」

 さんざん悩んだ結果、プレゼントはど定番のマフラーに落ち着いた。
 彼のコートはベージュなので、それに合いそうなオリーブグリーンのヘリンボーン柄を選んだ。

「ああ、いい色だね。素敵だ」
 ジュリオさんはさっそく首に巻いてくれる。

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