Love Sweet December甘い甘い12月の恋

初デート

「みぃ!?それ本当なの!?」


昨日起こった出来事を
何も隠さずに冬美に話した。

どうせ隠したってすぐバレるもんね…


裕也はきっと──教室とかまで遊びに来ると思うし…
 

それを見たら
拓斗は何を思うのかな?


……何も思わないか。


私のことなんて、なんとも思ってないんだもんね?



「冬美……そんなに驚かないでよ!!
拓斗には、好きな人がいるんだってさ!」


「だからっ!!それが、みぃかもしんないじゃん!!」


「それは有り得ないよ…
だってはっきりと──」


『アイツジャナイ…』って言ってたもん…



「はっきりと何?」


さっきまで堪えていた涙が
急に頬を伝わってきた。


裕也がいてくれたから…
辛くなかったけれど、
拓斗に失恋した事実を
再びかみ締めたとたんに
切なさが帯びて……

どんどんどんどん
悲しみが増していく。
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