Love Sweet December甘い甘い12月の恋
教室の入口でボーっとしていると
さくらが話しかけてきた。


「みぃ~
おはよう!!」


「お──おはよう…」


ぎこちない挨拶をして
私は席へと着いた。


窓の外を眺めながら
今日の放課後のことを考えていた


冬美と拓斗が来た時の為に
宿題をやっているふりをしながら…


裕也……どこへ行くつもりなんだろうな?


初デート…
ちょっと楽しみだな。


裕也のおかげで拓斗のことを考えず済んだ気がする。


もしも、付き合っていなければ
今日……拓斗の顔をまともに見られなかったと思うんだ?


辛くて、悲しくて…失恋の重みに耐えられなかったと思うんだ?


裕也の気持ちを利用してるのは
本当に胸が痛むけれど…


彼の笑顔を見ると
すごく癒されるんだ?


早く…放課後にならないかな?
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