俺様ヤンキーは溺愛王子
第6章

幼なじみくんへの報告

「おっはよー!」
「おはようございまーす。」
スカッと晴れた月曜日。私はふーくんと学校に行ってふーくんとたくさん話した。
「えっ!?好きになって付き合った!?」
「ちょっとふーくん、声が大きいよ!」
私は土曜日の龍基くんとのことを全てふーくんに話した。ふーくんは予想以上にびっくりしていて周りの子が何事だと振り返った。

「あっ、ごめん。」
ふーくんは申し訳なさそうにシュンとしてまるで子犬みたい。

可愛くてふふっと笑ってから続ける。
「だから、見守ってて欲しいの。お願い。」
顔の前で手を合わせるお願いポーズ。

ふーくんはニコッと笑って
「わかってるよ。結菜が幸せなら何だっていいから。
…泣かせたりしたら絶対、許さないけどな。」
と言ったけど最後の方はつぶやくような小さな声で聞こえなかった。

「え?なんて言ったの?」
「いや、何でもないよ。」
ふーくんは私の頭にポンっと手をのせた。
安心した私はニコッと笑ってから席に戻って教科書を用意する。
「…なんであいつなんだよ。くそっ。」
そうつぶやくふーくんの声はもちろん私には届かなかった。
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