エリート警察官の溺愛は甘く切ない
私は妹が目の前にいるのに、呆然とした。

こんな事は、初めてだ。

そして理良は、”とにかく今の気持ちを、旦那さんに言う事だね”と言った。

一応、うんとは返事したけれど、この日はまた帰りが遅かった。


「ただいま。」

その声を聞けたのは、夜23時を回ってからだった。

「おかえりなさい。」

圭也さんは、私の顔を見て笑顔を見せてくれた。

その笑顔で、私は最近、安心するようになったかも。


「ねえ、圭也さん。ちょっと話があるんだけど。」

「話?明日じゃ、ダメ?」

「明日は早く帰ってくるの?」

ちょっと考えた圭也さんは、ソファーに座った。

私も、ソファーの近くに座った。

「話って、何?」

「あのね、あまり大したことじゃないの。」

「だったら、明日でもいいんじゃない?」

圭也さんは、ため息をついた。
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