エリート警察官の溺愛は甘く切ない
そしてここだ!真意を聞くには、ここしかない!

「それって、佐藤さんが圭也さんを好きって事なのでは?」

すると圭也さんは、振り返った。

「違うと思うけど?」


……鈍感なの?

だから、今まで独身だったの?


「いや、だって好きじゃなかったら、そんな事言わないでしょ。」

「俺のファンはファンだけどな。」

ファン⁉佐藤さんの好意には、気づいてるんじゃないか!

「でも、そんな男女の仲ではないよ。あいつは、俺の事からかってるだけ。」


罪だ。

一人の女の気持ちに気づかないなんて、なんて罪なんだろ。

逆に、佐藤さんが気の毒に思えてきた。


「ところで、皿洗いは終わったけど?」

「ん?うん。」

そう言うと圭也さんは、私を後ろから抱きしめた。

「久しぶりだな。紗良とゆっくり過ごすのも。」

「そうだな。」

私は圭也さんの手を握りしめた。
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