エリート警察官の溺愛は甘く切ない
「まさか紗良だったとは。」

「それは、こっちのセリフだよ。」

自転車を降りて、周囲を見た。

スーパーにはまだ着いてないらしい。


「どこ行くの?紗良。」

「スーパー。夕食の買い出し。」

するとクスクスと、優が笑いだした。

「何よ。」

「いや、仕事も上手くいっていた紗良が、専業主婦で夕食の買い出しね。」

なんかちょっと、馬鹿にされた気がした。

「いいじゃない。専業主婦も、立派な仕事です。」

優を振り切って、自転車に乗ろうとした。


「ああ!俺もスーパーに行く。」

「えっ?」

振り返ると、優はニコッと笑った。

「一緒に行こう、紗良。」

そう言って、私の自転車の横に立つ優。

お陰で、私はまた自転車から降り、優と一緒にスーパーまで、歩く事になった。


「紗良、結婚生活順調?」

「まあ、まあ。」

「新婚なのにか?」
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