離縁するつもりが、極上御曹司はお見合い妻を逃がさない
笑顔を作りながら内心困惑していると、なぜか彼は口元を押さえて笑っているように見える。

どういう反応?
いっそおかしな人だと思われたいけれど、彼の胸の内がまったくわからない。


「津田さんは、ご趣味は?」

「私もこれと言ってないのですが……。体を動かすのは好きですね。休日にジムに行ったりなんかして」


その厚い胸板は筋トレの賜物というわけか。

脱いだら腹筋が割れているのかも、と思わず想像してしまい、慌てて打ち消した。
なんてはしたない。


「ジムなんてすごいですね。私は運動はからっきしダメで。なかなか趣味が合いませ――」

「私が効率のいいトレーニング方法をお教えしますよ。筋肉がつくと太りにくいですし」


『趣味が合いませんね』で終わらせたかったのに、思いきり遮られた。


「……太りにくいのは魅力的ですね」


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