離縁するつもりが、極上御曹司はお見合い妻を逃がさない


いつも地味って……。
そんなに何度も私を見かけていたの?

それなら最初から言ってよ。
あの冷や汗はなんだったんだろう。


「でも、お支払いいただくわけには……」
「将来の妻への投資なんだから別にいいだろ」


今、なんと言ったの?


「妻?」
「そう。見合いしたじゃないか。俺、気に入ったから。狙った獲物は逃さないタイプなんでよろしく」


余裕綽々(しゃくしゃく)で言い捨てる彼は、呆気に取られる私を「行こうか」とエスコートする。


「あの……嘘をついたのは本当にごめんなさい」

「別に怒ってないからもう謝らなくていい。ただ、結婚はしてもらう」

「な、なんで?」


彼の腕から手を離そうとしたのに、あっさり捕まった。

私の行動、読まれてる。


「見合いしたから」
「ですからそれは!」
「着替えてから話そう」


彼が周囲に視線を送って言うのは、注目を浴びているからだ。

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