離縁するつもりが、極上御曹司はお見合い妻を逃がさない
運転席に乗り込んだ直秀さんは、「それじゃあ行こうか」とエンジンをかけた。

彼はこの婚約にまったく迷いがないのだろうか。


中華と言われたので、ラーメンや餃子あたりを想像していたのだけれど、連れていかれたのは高級中国料理店だった。

「ここの辛い麻婆(マーボー)豆腐が癖になるんだよ。あとは東坡肉(トンポーロウ)と水餃子と……。中国の餃子はにんにくが入ってないから、においは気にならないはずだ」

「そうなんですか」


餃子といえばにんにくは必須だと思っていたが違うらしい。


「あとなにか食べたいものは?」
「胡麻団子がある!」


大好きなので興奮気味に言うと、彼に笑われてしまった。


「おっ、いきなりデザート。それも頼もう。ふかひれのスープを忘れてた。チャーハンも食べておく?」

「はい。大好きです」


少し頼みすぎな気もするけれど、どれもおいしそうだ。

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