エリート御曹司は独占欲の募るまま、お見合い令嬢を愛で落とす
男の人の裸を色っぽいと思ったのは初めてで、程よく鍛え上げられた腕と、割れた腹筋から目が離せない。
「なにを考えている?」
「カッコいいなって思って」
私の視線に気づいた彼に胸の内を明かすと、形のいい唇の端がわずかに上がるのが見えた。
「随分と余裕があるようだな。褒めてくれるのはうれしいが、すぐになにも考えられなくなるから、そのつもりでいるように」
「えっ?」
美しい上半身に見惚れていたのは事実だけど、余裕なんかあるわけがない。
心臓が早鐘を打つなか、彼の言葉を聞いて戸惑っていると、大きな手で膨らみを包まれて耳たぶを甘噛みされる。
不意打ちの甘い刺激に堪え切れずに、吐息交じりの声が口から漏れてしまう。それでも、彼の動きは止まらない。
長い指と熱い唇が私の弱いところを探るように、体のあらゆる箇所をすべっていく。
壊れ物を扱うような繊細なタッチに気分が高ぶってくるのを実感していると、あっという間にワンピースも下着も剥ぎ取られてしまった。
自分だけがなにも身に着けていないのは照れくさい。