クールな警視正は新妻を盲愛しすぎている
***


翌朝、私はスマホのアラームで目を覚ました。
スマホを手探りして、半目で時間を確認する。
いつもと同じ、午前六時……。


ベッドに横になったまま、しっかりと目蓋を持ち上げる。
ところが、一番先に視界に飛び込んできたのは、自分の部屋の見慣れたクリーム色の天井じゃなかった。
一瞬目を疑い、パチパチと瞬きをして――。


「……あっ!」


次の瞬間、勢いよく飛び起きた。
忙しなく辺りを見回し、ベッドから飛び降りる。
そうだ。
私昨夜から、純平さんと歩さんの家でお世話になってるんだった。


慣れない枕、肌触りの違う寝具。
眠れないかと思いきや、たった今までぐっすりだった。
昨日は朝からいろんなことがありすぎて、自分で思う以上に疲れていたからだろう。


純平さんと歩さんは、いつも何時に起きるんだろう?
居候の身で、偉そうに遅れて起きるわけにはいかない。
私は急いでベッドを整え、パジャマから服に着替えて部屋から飛び出した。
と、その途端。


「ふぎゃっ!!」

「ひえっ!?」


足元から踏んづけられた猫みたいな鳴き声がして、ギョッとして腰を抜かしてしまった。
ドスンと、わりと大きな音が響き……。


「凛花ちゃん!?」


この家はメゾネットタイプで、廊下の端に階段がある。
駆け上ってくる足音に続いて、エプロンを着けた歩さんが、ひょこっと顔を出した。
尻もちをつく私に目を剥いてから、私の足元に視線を動かし――。
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