クールな警視正は新妻を盲愛しすぎている
純平が『事件解決のため』と言ったのは、俺が凛花を通じて藤崎への接触を目論んでいると推測したからだろう。
捜査二課が抱える事件は、各界の著名人が参考人となるケースが多く、社会や経済への影響が大きい。
令状なく強引な聞き込みや捜査はできないため、本人に接触するのは、ほぼ百パーセントクロと固まってからだ。
それまでは、時間と労力を費やして、慎重に裏付け捜査を進める。
藤崎六郎に、警察が目を光らせていることを気取られるわけにはいかない。
証拠隠匿、逃亡の恐れがあり、下手をしたら警察が訴えられる。
藤崎六郎の身辺を彷徨くことなく遠巻きにして、ジワジワと外堀を埋めていく捜査。
確かに、藤崎に通じるパイプがあれば、事件解決に大きく近付く。
純平の読みは、警察なら当然の思考だが――。
「……馬鹿馬鹿しい。そんなことを理由に、結婚するわけないだろう。それじゃ警察バカだ。狂ってる」
俺はハッと浅い息を吐き、残りのコーヒーを一気に呷った。
凛花を利用しようという思考に苛立ち、ガタンと音を立てて椅子から立ち上がる。
「仕事に戻る。お先に」
空になった缶をダストボックスに落とすと、追ってくる彼の視線を無視して休憩室を後にした。
捜査二課が抱える事件は、各界の著名人が参考人となるケースが多く、社会や経済への影響が大きい。
令状なく強引な聞き込みや捜査はできないため、本人に接触するのは、ほぼ百パーセントクロと固まってからだ。
それまでは、時間と労力を費やして、慎重に裏付け捜査を進める。
藤崎六郎に、警察が目を光らせていることを気取られるわけにはいかない。
証拠隠匿、逃亡の恐れがあり、下手をしたら警察が訴えられる。
藤崎六郎の身辺を彷徨くことなく遠巻きにして、ジワジワと外堀を埋めていく捜査。
確かに、藤崎に通じるパイプがあれば、事件解決に大きく近付く。
純平の読みは、警察なら当然の思考だが――。
「……馬鹿馬鹿しい。そんなことを理由に、結婚するわけないだろう。それじゃ警察バカだ。狂ってる」
俺はハッと浅い息を吐き、残りのコーヒーを一気に呷った。
凛花を利用しようという思考に苛立ち、ガタンと音を立てて椅子から立ち上がる。
「仕事に戻る。お先に」
空になった缶をダストボックスに落とすと、追ってくる彼の視線を無視して休憩室を後にした。