初恋幼馴染みに求婚されました
「もし今回みたいに不安になった時は、兄貴じゃなくて俺に話して。不安にさせた分梨華に好きだって言うよ」

そんな甘い彼は、いつだって大歓迎だ。
悪いことを思いついてしまった。

「……不安。不安で仕方がない」

彼の熱い想いが聞きたくてそう言うと、繋がる手に力が込められた。

「じゃあ、帰ったらいやっていうほどしつこく言うよ」
 
それは有言実行だった。
 



宗君は玄関に入るや否や唇にキスをして、私を抱き上げると寝室へ向かいベッドに寝かせた。
昨晩の熱を思い出し体がかぁっと熱くなる。
もう何も知らない私じゃないのだ。
といっても昨夜は酔っていたので、恥ずかしさも今ほどなかった。

「梨華、好きだよ」

約束通り想いを口にし、唇にキスをしては優しく覆いかぶさった。

「梨華、好きだよ」
 
彼は何度もそう囁きながら、顔中にキスをする。
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